2014年4、5月 (U) トップに戻る


カチカチカメラは2011年4月より始めて3年になる。カチカチ山の動植物をデジカメで撮って紹介するページであるが
3年も経つと対象となる動植物の多くが重複し、目新しいものは少なくなってしまった。
新しいネタというのは中々見つからないもので、このままでは、カメラマンは「ネタ切れ老人」になってしまう。
そこで、平群町やその近隣を対象に取材し、このページの若干の延命を試みることにした。
ここは平群町
奈良県公式ホームページには <平群町は夏秋期の生産量が日本一という小菊の大産地です>と書かれている
また、町内にも同様のことが大きく書かれた看板が見受けられる。

菊畑は町内のいたる所にあるが、そもそも、農業人口の多くを高齢者が占めているので、お年寄りが「菊づくりをしている」と言っても、趣味ではなくて仕事の場合がある。
働くお年寄り そのT
春耕   のんびり見えるが意外と力仕事なのだ。
働くお年寄り そのU
この人の作業は、伸びてきた菊の新芽ひとつひとつを、洩れなくハサミでちょん切ること
せっかく伸び始めた芽を切ってしまうのは、数本の脇芽を出させるため。 「摘芯」
省エネ系のヒバリ
大空に舞い上がることはしないで、駐車場のフェンスの上で囀る (ひょっとして高齢雲雀なので無理をしない?)
 平群の里の田畑周辺ではツクシも沢山できる。
ツクシの時系列変化
里の春    ホトケノザが咲く所から 春がわき出ている
毎年重複するが、 春野花 すみれ、たんぽぽ、ほとけのざ 
すみれは タチツボスミレ 平群で普通品種
ノゲシ(ハルノゲシ)
ムラサキサギゴケ 田の周辺に多い
水田の傍にはイヌガラシ 
タガラシ
イヌガラシとタガラシ
イヌガラシは犬芥子 アブラナ科 で、芥子菜(カラシナ)に似ているが役に立たないと言う意味のイヌが付いた名。
タガラシは田枯らし キンポウゲ科、田んぼの脇にうじゃうじゃ生えている様を見ると、稲の敵、即ち田枯らしの感がする。


竜田川と生き物
 竜田川は生駒市、平群町、斑鳩町を経て大和川に注ぐ。水鳥をはじめ種々の生き物を川とその周辺で観察できる。
アオサギが枯れ枝を運んでいる。
刈り払いされた笹藪の跡地から大きな枯れ笹を拾う
営巣場所は平群町から北側の生駒市に入ったところ。数羽のアオサギがいた
かつては、毎年10〜20組のアオサギ、ゴイサギが子育てをしていた川沿いの丘、秋津橋と168号線工事で丘はごっそり削られて、木々は極端に減少。工事中はもちろん、それ以降も鷺巣は見られなかった。今春久しぶりにアオサギが営巣していたが数は少ない。
こちらは近鉄・元山上口近くの竜田川土手の草むら。 休息しているカルガモ(矢印)
カルガモ じっとしていると全くわからない。カモフラージュ
小動物にとっては適当に草が茂っていることが必要だが、昨今、人々はやたらと草を刈りたがる。
その下の川面にはカメが甲羅干し。じっとしてるが石には見えない。すぐ、カメとわかる。
カモには負ける カメフラージュ
竜田川の岸には竹藪がいくつかあるが、整備という名で姿を消していく。
この場所は、かつてカワセミの巣があった所だが竹が切られつつある。
いまに綺麗に刈られ、やがて生き物がよりつかない場所となる。
こちらはAコープ裏の竹藪。ここもカワセミの巣があった所。
対岸に遊歩道が整備されて子供達のローラースケート場として賑やかになり、カワセミの姿は消えた。
この竹藪もいつか伐採されるのだろうか。カワセミ、カワセミと言う人達もカワセミの住みかには関心がないので。
子供達がローラースケートに飽きた頃、カワセミが時々姿を見せることもあったが、巣を作るには至らなかった。
でも、そのほかにもこんな竹藪を利用する者がいる。  竹藪の下で巣材を探しているキジバト。
このあたりのキジバトはできるだけ混み合った木々の茂みに巣をつくる。
平群町はカラス密度が高いので、カラスが潜り込めない狭い場所、あるいはカラスが寄りつかない人家のすぐ近くなど、
ハトも工夫をしないとたちまち卵、ヒナが餌食にされるからである。
ネコやカラスも近寄りがたい藪懐・・・キジバトに残してやりたい
水辺の草ボウボウ、竹藪、などが整理され年々減っていく。
川と人がふれあう親水公園が綺麗に整備されていく。平群町に限らない。