2011年 7月 クヌギの樹液に集まる虫達 トップに戻る


カチカチ山のクヌギの木、樹液が出ている所に昆虫達がやって来る。
目に付くのは、スズメバチ、カナブン、それにタテハチョウの類、
しかし、近寄ると種類の違うものや、小さいものも見えてくる。


ハチ
オオスズメバチ
何と言っても筆頭はオオスズメバチ、大きいものは5cm近い。他の虫に恐れられる。
正面に接近するのは怖いが、背後なら1cmの接写も可
樹液をたっぷり舐めたスズメバチはまるで酔っ払ったようなそぶりを見せる。中には酩酊状態のもいるので、
つい、手を貸してやったら、手乗りスズメバチになっておとなしい。よたっているので攻撃性はなさそう。
アップで撮れたが「酔ってます」という顔だ。
樹液酒場常連の他スズメバチ
モンスズメバチ ヒメスズメバチ


甲虫
カナブン シラホシハナムグリ
カナブンがスクラムを組む シラホシハナムグリもスクラムを組む
カナブンVSシラホシハナムグリ スズメバチVSシラホシハナムグリ
(参考)シロテンハナムグリ
他のものがスズメバチに追い払われても
シラホシハナムグリは梃子でも動かない
なぜ、彼らだけがそれほど抵抗できるか
分らない

シロテンハナムグリはこの酒場には登場しないが、シラホシハナムグリによく似ている。
シラホシの前翅には少し折れ曲がったようなゆるい稜がある。
酒場では普段は目にしない甲虫にも会える
ヨツボシケシキスイ ヨツボシオオキスイ
マダラアシゾウムシ
夜の盛り場にはカブト、クワガタなどの大物甲虫も登場するだろうか。


アブ、ハエ
ウシアブ アカウシアブ
ハチモドキハナアブ ホシアシナガヤセバエ
ハエ類(キンバエ?) ハエ類(イエバエ?)



チョウ
オオムラサキ ゴマダラチョウ
サトキマダラヒカゲ アカタテハ
クロヒカゲ ヒカゲチョウ



虫達の居酒屋、 酒処 くぬぎ の仕組み
樹にとっては慢性潰瘍、なんとか直したい 変形しながらも潰瘍を克服し組織が盛り上がってくる
組織が盛り上がった所は古い樹皮がひび割れして新しい樹皮の形成層が現れる。その内側は成長が活発で多数の篩管が通っている。スズメバチはそのことを知っていて、そこの薄い組織を食い破り樹液脈を掘り当てる。スズメバチが掘った新しい樹液井戸はしばらく湧き続け、他の虫達もおこぼれにあずかる。

一方、シロスジカミキリ等によって掘られた深い樹液井戸にはボクトウガの幼虫が棲みつき、
樹液を舐めに来る昆虫を餌にする。と書かれた文献もある。
(雑木林におけるシロスジカミキリと好樹液性昆虫はなぜ衰退したか)

下はカチカチ山の樹液酒場に潜んでいる怪物、ボクトウガの幼虫。 肉食性なので動きは機敏でガの幼虫とは思えない。(9cmと大きいのでオオボクトウガの幼虫かもしれない)

ガの幼虫が気持ち悪いと言う人はマウスを当てないこと